フォトブックの基本

フォトブックの基本「製本」


フォトブックを構成する3つの要素
その中でもっとも重要なのが「本の作り(製本)」です。

本の作りの違いで、手に取ったときに感じる質感やページをめくったとき感触が全然ちがいます。

やはりわざわざ「本」という形にしたのですから、「物」としての出来がどうなのかは最重要です。
手にとったときの満足感にダイレクトに関係しますからね~。

フォトブック3つの製本方式

本の作りは、主に製本方式と表紙の材質で決まります。

フォトブックは「製本方法と素材」により3つに分けられます。
この3つ以外物もあるにはありますが、数は少なく例外と言っていいでしょう。

フォトブックと言われている商品はほとんどこの3つにふくまれていると思ってください。

合紙製本
ハードカバー(無線綴じ)
ソフトカバー(無線綴じ)

合紙製本

デパ帳レイフラット

合紙製本とは、すごくかんたんに言うと、
「印刷した2枚の紙を、裏面どうしを折りはり合わせて1枚にして作る製本方法」
です。
絵本や高級写真集などで使う製本方式で、とても高級感があります。

実際に手にとったときにどういうものなのかというと、一般的な製本方式である「無線綴じ」のものとくらべて、次の3つの特徴があります。

フラットになるので見やすい
高級感がある
写真をページまたぎ配置も可

特徴その1 フラットになるので見やすい
合紙製本
本を開いたときに、180度フラットになります。

一般的な製本方法「無線綴じ」の場合、本を開いたら本文の紙が閉じてしまわないように押さえておかなければいけませんが、合紙製本はパタンパタンとフラットな状態まで開けますので非常に見やすいです。

とくに複数人で鑑賞するときはホントに楽です。

あと、一般的な「無線綴じ」の場合、紙が薄いのでどうしても平面にはならないんですね。

写真というのは本来、曲がったりした状態ではなくきちんとした平面で見るものです。写真展などの額装された写真はきちんと平面になっています。

合紙製本は板紙なので平面性が確保されていますので、写真を見るのに集中できてよい環境です。

特徴その2 かなり高級感がある
フルフラットフォトブック
合紙製本は、表紙に板紙(厚く固い紙)を使用した「ハードカバー」の仕様です。
本文も板紙ですので、無線綴じで使用される薄い紙より高級感があります。

本を開いたときも閉じたときも、ずっしりしっかりした重厚感があるんです。

無線綴じ

これは無線綴じ。

合紙製本

合紙製本です。
「無線綴じ」は「ふつうの本」という雰囲気。

「合紙製本」は写真集とか図鑑などによく使われますので豪華なイメージですね。

特徴その3 ページまたぎ配置も可
合紙製本
本に写真を配置するときは、基本的には1ページの中に配置するものです。
一般的な「無線綴じ」で2ページにまたいでレイアウトすると、写真が綴じ込みの部分にかかって見づらくなってしまいます。

「合紙製本」では、開いた部分がフラットになりますので、写真がページをまたいだレイアウトでも写真がきちんと見られます。

綴じ込みの部分で写真が見づらくなる「ケラレ」もありません。
やはり良い写真は大きく配置したいので、レイアウトの自由度が高くなります。

無線綴じ
「無線綴じ」のページまたぎはこんな感じ。
無理なことはないですが、綴じ込みの部分に人物などが入らないように工夫が必要です。

ハードカバー(無線綴じ)

レイアウト
合紙製本以外のフォトブックは、ほとんどが「無線綴じ」という製本方法になります。

「無線綴じ」とは「紙を一枚づつ重ねてノリでくっつけた製本方法」です。
合紙製本とは違い、1枚の表と裏に印刷します。

これはとても一般的な方式で、誰でもなじみがあると思います。

無線綴じ
一般的な製本方法です。

フォトブックで表紙に厚い板紙を使用しているのが「ハードカバー」です。

「ハードカバーに無線綴じ」のフォトブックがもっとも数も多く、各社が力を入れていますので商品数も多いです

標準的なフォトブックの形と言ってよいでしょう。

ハードカバー

ソフトカバー

本の作り

「無線綴じ」で、表紙がハードカバーのような板紙ではなく、本文より少し厚い程度の紙を使用しているのが「ソフトカバー」です。

私としてソフトカバーはあまりおすすめしません。
理由としては、

ハードカバーと比べて高級感・質感が落ちる
価格はハードカバーより安いが、だいたい2割程度
背表紙タイトルが入らないものが多い

価格が半額とかならまだしも価格の差がそこまでないので、商品の差を考えるとあえてソフトカバーを選ばなくてもよいでしょう。
多少の価格差より、フォトブックを楽しむことを優先させてほしいです。

あえて選ぶ理由があるなら、表紙が薄いぶん幅をとらないので、重ねて保管する際にスペースを小さくできることぐらいでしょうか。

背表紙タイトル
これはハードカバーの背表紙。タイトルが入れられます。

背表紙
ソフトカバーは背表紙にタイトルが入れられない商品が多いです。
タイトルが入れられるソフトカバーもありますが。

ハード
こんなふうに立てかけて保管しているときに、やはりタイトルが入るハードカバーのほうが満足感高いですよねぇ。

タイトルなしだと、引き出して見るまでなんの本かわかりませんので。

まとめ

今回は「フォトブックの製本」についてご紹介しましたいかがでしたでしょうか。

単純に製本のグレードを上からならべると、

合紙製本>>ハードカバー(無線綴じ)>>ソフトカバー(無線綴じ)

というふうになります。
価格も上から順に高くなりますので、用途と予算によって選んでください。