このデジタルな時代に、インスタントカメラ「チェキ」が売れているらしい。その実態とは。

投稿日:2014年8月27日 更新日:

インスタントカメラ、最近めっきり見かけなくなりました。
パシャっと撮ると、グイーンとすぐにプリント出来てしまうというアレです。

インスタント 写真by winnie li w.y

「ポラロイド」と言えば、インスタントカメラのことを指すくらい、シェアを占めていたのがポラロイド社でした。

中でもSX70という折りたためるカメラはかなりヒットしていて、仕事でメモ代わりに使っている人が結構いましたねぇ。
ポラロイド sx70by Steve Harwood

今はポラロイド社の業務形態も相当変わってしまったらしいですが。

インスタントカメラの、「撮ってすぐ見られる」という特性は、そのまま、インスタントカメラの存在意義でもあります。
その特性は、デジタルカメラ、携帯のカメラにも完全に備わっているわけで、インスタントカメラは、デジタルの普及とともに消え去っていく存在、だと思われていました。

プリクラ時代のヒット商品「チェキ」

チェキby Emily

フジフイルムが販売している、インスタントカメラに、「チェキ」という商品があります。
ネーミングからも、かわいい外見からも分かる通り、女性向きに作られた商品です。実際にユーザーの7割は女性で、中でも10代20代がメインのユーザー層だそうです。

90年代終盤にあった「プリクラブーム」時代に、プリクラ好きの女の子たちに人気があったらしく、発売時は売り切れ店が続出したそうです。
オシャレな意識高い系の女性が、チェキで友人と一緒に写した写真を、そこかしこに貼ったり、持って歩いたりしている用途が多かったのではないでしょうか。

この女性に流行った、チェキというインスタントカメラ。2002年には、年間100万台の販売台数を記録したものの、デジタルカメラの普及とともに、2004年には売上台数は10分の1に落ち込んでしまいます。たった2年で10分の1に。時代の変化とは恐ろしいものです。
このまま、時代のかなたへと消えて行ってしまうかに思われたインスタントカメラ。しかし近年、売り上げが急成長しているとのことなんです。

アナログの復権

インスタント写真by Fabrice Muller

チェキの販売台数、ついにデジカメを逆転へhttp://toyokeizai.net/articles/-/40878

スマホの普及率が国によって違うので、外国のことはなんとも言えませんが、日本では若い世代のスマホの普及率はそうとう高いでしょう。
かつてあったプリクラブーム。今でも続いているのかも知れませんが、やはり携帯電話の広まりと共に、その勢いは衰えたことは間違いないと思われます。
携帯のカメラ機能は高性能ではないにせよ、待ち受け画面に写真を設定して、友人との写真をいつも持ち歩けるので、お金を払ってまでわざわざプリクラを撮影する必要がなくなりました。
そう、スマホの登場を待つまでもなく、ガラケーがすでにプリクラやインスタントカメラの必要性を失くしてしまっていたのです。

その「必要性のない」とも言える、インスタントカメラが、また人気復活の気配を見せている、とのこと。

リンク先の記事によると、インスタントカメラ復活の理由として二つの理由を挙げています。

主な購買層は、フィルムカメラ時代を直接体験していない10代~20代の女性だ。
フィルムならではの独特の写真の風合いに加え、撮影した写真がその場でプリントされるなど、デジカメにはない魅力が若い世代に新鮮に受け入れられている。

ユーザーがインスタントカメラに感じている魅力とは、

・撮影した写真がその場でプリントされる
・フィルムならではの独特の写真の風合い、

の二つであるということですね。
まず、その場で「プリントされる」ということ。
写真がプリントされるということは、「物としてそこに存在する」ということです。

「写真」という「物」がそこにある。
スマホやデジカメの画面に映しだされた写真は「物」ではなく、あくまで「画像」です。写真を画像として写してはいても、物としては「スマホ」や「デジカメ」です。

ネットでインスタントカメラのことを調べていたら、チェキを紹介していた記事に「現物感」という言葉がありました。
デジタル画像とプリントされた写真を対比するのに、まさに最適な言葉です。

プリントされた写真が、スマホやデジカメに表示された画像に勝るものは、「現物感」に他なりません。
「表示」ではなく、物としてそこに存在する。他の何者にも変化せず、「写真」としてそこにあり続ける物。それが「プリントされた写真」の魅力ということなのでしょう。

デジタルで撮影してもプリントすることは出来ますが、圧倒的にタイムラグをなくした、その場で「物」になるというライブ感がインスタントカメラの魅力です。
そこまで写真について関心のある人は、少数派でしょうけど、少なくとも日本で「チェキ」を購入する層は、その魅力に引かれて購入している人たちです。

「フィルム調」の魅力

インスタント写真by Leanne Surfleet

チェキのもう一つの魅力として、
「フィルムならではの独特の写真の風合い」
ということが提示されていますが、これはどうでしょう。

ポラロイド社が、デジタルカメラでカメラ内部に印刷機構を搭載し、撮影後にすぐにプリントできるカメラを販売しています。
■ポラロイド Z2300 ホワイト

チェキより価格が2倍くらいになるということもあるのでしょうか、あまり売れている話を聞きません。
画面で写真を選んでプリント出来るなど、圧倒的に便利ではあるんですけどね。でも、いくら宣伝しても、あまり売れなさそうな感じがします。

他のいろいろなプリント方法に比べて、フィルムを使用した、インスタントカメラのプリントが、「独特の風合い・・」として好まれている、というのは、その点に関しては、チェキ購入者のどれくらいの割合なのか?というのが気になります。ホントにそこまで「フィルム調」というのが意識されているのでしょうか。

やはりチェキの場合、カメラ本体からプリントの方法までトータルでの、「アナログさ」がウケているということなんでしょうね。ほぼすべてがデジタル化された現在でも、フィルム時代の「物としての写真」を愛好する感覚は、完全になくなってはいないのですね。

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