導入
身近な方が亡くなった際に、新年の挨拶を控えるために出すのが喪中はがきです。日本には古くから「喪に服す」という慣習があり、その期間や範囲は故人との関係性によって決められてきました。
しかし実際には、「喪中はがきは誰が亡くなったときに出すの?」「親戚でも高齢なら出さなくてもいいの?」「喪中はがき 年齢による判断は必要なの?」と迷う方も多いでしょう。
この記事では、喪中はがきと年齢の関係を中心に、誰が亡くなった場合に出すべきか、年齢によって配慮が変わるのか、そして出す際のマナーや注意点まで詳しく解説します。
喪中はがきとは?
喪中はがきとは、身内の不幸により翌年の年賀状のやり取りを控える旨を伝える挨拶状です。
- 送る時期:11月〜12月上旬(年賀状が届く前)
- 内容:年始の挨拶を欠礼すること、故人がいつ誰であるかを簡潔に知らせること
- 目的:相手への配慮と礼儀を示すこと
喪中はがきを出す基準は続柄
一般的に喪中とする範囲は次のようにされています。
- 両親
- 配偶者
- 子ども
- 兄弟姉妹
- 祖父母
これらの二親等以内の親族が亡くなった場合に喪中はがきを出すのが慣習です。
喪中はがきと年齢の考え方
高齢で亡くなった場合はどうする?
例えば、祖父母や90歳を超えるようなご高齢の方が亡くなった場合、「天寿を全うした」と受け止められ、必ずしも喪中とせず、通常どおり年賀状を出す方もいます。
つまり、喪中はがきの判断には故人の年齢も関係してくることがあります。
年齢を考慮する理由
- 高齢の場合:祝いの延長と捉え、年賀状を送ることも多い
- 若くして亡くなった場合:遺族の悲しみが大きいため、喪に服すのが一般的
- 現代の傾向:年齢に関わらず出す方が無難と考える人が増えている
実際の表現や「享年」「行年」「満年齢」などの違いについては、
葬儀屋さん「喪中はがきの故人の年齢の書き方」
で詳しく解説されています。喪中はがきで年齢を明記する際の使い分けや正しい日本語表現を知りたい方におすすめです。
実際のマナー
喪中はがきは必ず出さなければならない決まりはなく、遺族の気持ちによる部分が大きいです。ただし、社会的な礼儀としては二親等以内の親族が亡くなった場合、年齢を問わず出すのが一般的になっています。
喪中はがきを出さないケース
- 三親等以上の親族(叔父・叔母・従兄弟など)
- 同居していない遠い親戚
- 故人が高齢で、遺族も喪中を望まない場合
このような場合は、年賀状を通常どおり出しても失礼には当たりません。
喪中はがきの書き方と注意点
基本構成
- 頭語:喪中につき年末年始のご挨拶を失礼させていただきます
- 故人の情報:「本年○月、祖母 ○○が享年○○にて永眠いたしました」など
- 結び:来年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます
注意点
- 賀詞(謹賀新年・迎春など)は使わない
- 故人の年齢は明記してもしなくてもよい
- 簡潔で丁寧な文面を心がける
また、喪中はがきに年齢を書くかどうか迷った場合の考え方については、
フタバコ「喪中はがきの故人の年齢の書き方とマナー」
が参考になります。享年や数え年の使い分け、年齢を記載しない選択肢についても詳しくまとめられています。
喪中はがきと年齢に関する文例
高齢の祖父母の場合
喪中につき新年のご挨拶を失礼させていただきます。 本年○月 祖母 ○○が享年九十二歳にて永眠いたしました。 ここに生前のご厚誼を深謝申し上げます。
若くして亡くなった親族の場合
喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます。 本年○月 ○○が享年四十五歳にて急逝いたしました。 皆様にはご厚情を賜りましたこと 厚く御礼申し上げます。
まとめ
喪中はがきを出すかどうかの判断は、
- 続柄(二親等以内かどうか)
- 故人の年齢(高齢か若年か)
- 遺族の気持ち
によって変わります。
一般的には、年齢に関係なく二親等以内の親族が亡くなった場合には出すのが無難です。
ただし、祖父母など高齢で亡くなられた場合には「天寿を全うした」として喪中にしないケースもあります。
大切なのは形式よりも気持ちです。喪中はがき 年齢の基準にとらわれすぎず、相手への礼儀を大切にしながら、自分たちの状況に合わせて判断するのがよいでしょう。