作品ではない、子供や家族の写真をプリントするとき、どれくらいのサイズまでプリントする機会があるでしょうか。
98%くらいはL判でしかプリントしないのではないでしょうか。
ちょっと前には、600万画素もあれば、ほとんどの用途はこなせる、と言われていました。
私も、家族の写真は、L判までしかプリントしないのに、撮影するときは、そのカメラの最大の画素数で撮影しています。「あとで大きくプリントすることもあるかも知れないからな」なんて考えているんですが、「そのとき」は来た試しがありません。実際にL判でプリントするときに、十分な画質が得られるデータは、どれくらいの画素数で撮影すれば良いのでしょうか。
定説では
写真プリントに関してはそうとう研究しているであろう、大手のプリンターメーカー、エプソンのサイトに掲載されているデータです。
デジタルカメラの画素数ときれいに印刷できる用紙サイズの関係
エプソン曰く、80万画素あれば、十分な品質の写真プリントが出来る、ということですね。800万じゃないんですよ!80万です。今採用しているカメラが多い、1600万画素の20分の1ですよ。これはビックリですね。これがホントなら、L判用途には、相当オーバースペックなカメラを使用していることになります。
他にもこんな記事もありました。
200万画素あればL判で十分な画像が撮れる
ふむふむ、こちらは200万画素で十分と。人にアンケートする、これが重要なんですよね。200万以上は判別できる人ほとんどなし、か。これは10年前の記事なので、カメラやプリンターの性能もアップしているでしょうしね。現在ではどうなのか・・・。
すわ、実践!
「写真活用」などという看板を掲げている以上、リンクばかり貼ってないで、やはり実地で確認しなければいけませんよね!
てなことで、比較実験を行いました。
1600万、200万、80万、40万 の各画素(ピクセル)に変換しなおしたデータを、写真用紙に印刷しました。
ちなみに、カメラはフジのAPS-C一眼カメラ、「Fuji X-E1」で、プリンターはエプソンの「PX-5500」です。
結果は、まず40万は、よく見ればわかります。少しシャープさがないです。もやっとしています。80万から上の3つは・・・まったく違いがわかりません。分かる人もいるのかもしれないけど、私にはデータを見ない限り、判別つきませんでした。
近づいて見ても、離れて見ても・・・やはりわからない!なんとなく検討をつけて、裏に書いてあるデータを見てみても、やはりハズレ。エプソンのサイトの表記を裏づける結果となりました。さすが、天下のエプソン!
ご存じの方が多いと思いますが、実際には画質は、画素数よりも、撮影素子の大きさに影響される部分が大きいんですよね。コンパクトデジカメやスマホが1600万画素の写真が撮影出来ても、APS-Cやマイクロフォーサーズの600万画素機のほうが、キレイに撮れることが多いです。まあ今時そんな画素数のカメラはないですが。
L判より大きいプリントをしない人には、1600万画素で撮影する必要はほとんどない、ということですね。画像サイズの選択で、SサイズなんてWeb用のサイズだろ、なんて思っていたのですが、現実的にはL判プリントのみならば、1600万画素のカメラなら、Sサイズで十分である、という結果が出ました。
でも、Sサイズだと不安な気持ちになって、結局Lサイズで撮ってしまいそうな私です・・・。