by stivoberlin
日本の景気悪化は確実
これから社会に出ていく子どもたちにとって、今後数十年で日本の景気がどうなるかは重要な問題です。
近年では、安倍首相の経済政策「アベノミクス」が持て囃されたり、けなされたりしていますが、今度の展望はどうなのでしょう。
いつの選挙でも、政策課題として「景気回復」が重要な争点となります。また、選挙民の関心事もいつも景気対策に集中しているようです。
総選挙が近づくなか、フリーアナウンサーの長谷川さんが日本の景気について断言しておられます。
日本の景気は20年は絶対に回復しません!(最低で)
これからは社会の変革期
政治家・政党はどこも「我こそは景気回復できる」などと言っています。本当でしょうか。
当ブログでは、政治の話題は扱いませんが、これは支持政党や政権支持・批判ではなく、子どもたちが今後世に出ていくなかで今後の日本の景気がどうなるのか、ということの推測です。
まず、長谷川さんの言うように、今後20年は景気が上向くことはないことは確実でしょう。
働き盛り、購買意欲旺盛な20代、30代の人口が減っていく一方なのですから。
戦後から高度経済成長期を通し、日本の右肩上がりの成長期に40年働き続けて、「景気の良い時代」しか知らない団塊の世代。
現在から見たら、「おいしい思い」をしてきた世代です。
そんな今の時代とそうとうなギャップのある世界を生きてきた人たちの「お説教や人生訓」を今一つ真面目に聞く気にならないのは致し方ないところです。
江戸時代の武士の世が、明治維新になり社会の仕組みが変化したときに、元武士階級の老人たちが息子や孫に諭す「教え」はあまりありがたみがなくなってしまったでしょう。
いくら老人たちが「侍とは~」と説いたところで、世の中はまったく変わってしまっていたのですから。
現在もそれと同じ程度の変化がやって来ています。そろそろ庶民にもそういう認識が必要になってきました。
いや、庶民こそ変化に対する準備が必要です。
老武士が子どもに出来ること
今後、働き方も変化していき、非正規雇用の割合がますます増えるでしょう。
企業側に正規雇用化などの努力を強いるのは現実的ではなく、非正規でも十分に生活していける社会保障の整備が急務なのは明らかですが、日本の政治が現実的に対策をするのは、なんの問題でも手遅れなぐらい遅い時期です。
では、景気は悪くなる。それによる影響が予測困難なこれからの社会に出ていく子どもたちに、どのような教育をして行ったらよいのでしょう。
本来、我々(特に40代以上)は「維新後の老武士」であり、新しい時代の新しい価値観を持っていませんので、子どもたちを訓導していくのに十全な能力認識があるわけではありません。
日本では宗教心が薄く、地域の共同体も崩れていっているので、仕事に多くのことを依存しすぎてしまう傾向があります。
収入はともかく、人間関係、価値観、存在意義さえもすべて会社・仕事がらみで形成している人が多数派です。
なので、他国に比べ日本では失業すると、鬱や自殺する人の割合が多くなります。
子どもに倫理道徳や勉学、処世訓を教えるのは当たり前です。
しかし、旧時代の労働観や価値観が子どもの中に固定化されないように気を使うべきでしょう。一つの概念が固定化されると変化に弱くなります。
「俺の若いころはこうだった」というのは、通用しなくなる割合が高いです。
そして、webリテラシーや偏差値などのテクニカルな面だけでなく、コミュニケーション力や表現力など、いつの時代でも不変と思われる能力にも重点をおくと変化に順応しやすくなるでしょう。
悲しいかな今からの日本は、大人が子どもたちに向けて「世の中とはこういうもんだ」と言うことは、なかなかできにくい時代になっていきます。


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