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誰もが陥る、プロフィール写真での失敗。

by Länsmuseet Gävleborg

昨今では、写真の修正はいろんなことが手早く出来るようになりました。
■もはや別人、フォトショップ加工の美女

写真とは、もはや「真実を写す」ものではありません。そういう環境の中で、一般人が自分のプロフィール写真を作る時に、陥ってしまいやすい「勘違い」があります。

なんの為の修正か

写真がデジタル化され、人物写真でのフォトショップを使っての修正は、目を大きくするとか、顔を細くするという単純な作業は、特別な技能などまったく必要なく、ズブの素人でも簡単に出来るようになりました。
広告で使用する写真では、人物を修正しまくって、モデル本人とかけ離れた写真になってしまっている場合も多々あります。
ですが、広告では、イメージどおりの写真が得られればよいのですから、それで何も問題はありません。

個人が仕事や婚活などで使う、自分のプロフィール写真ではどうでしょう。人間は誰でも人から「若く見られたい」という欲求をもっています。若い男性などは、場合により実年齢以上に見られたいシーンもあるでしょうが、20歳以上の人間、女性は特に、自分を実年齢より下に見てもらいたいと願っているものです。

ですので、人物写真の修正のほとんどが、外見をより良く、若く見せたいという方向で行われます。技術的には、広告写真と同じことをしているだけです。
しかし、広告なみに修正をやり過ぎて、本人の実年齢より20歳くらい若く見えてしまっている写真や、ごく普通の外見なのに、アイドルや俳優なみのルックスになってしまっている写真がまれに、というかけっこう見受けられるんですね。

もちろん、リアルに実物を見ても、実年齢より20歳くらい若く見えるのなら、まったく問題はないのですが、そうではなく、実際に会ったときに、写真との落差に呆然とする・・という状態なら、少し修正の方向性を見直すべきではないでしょうか。

落胆から始まる出会い・・?

まだ面識のない、写真で「凄い美人」であると確認している人に初めて会う、という時を想定してみましょう。そういう場合、男性は下心は抜きにして、美人と会うことを「期待」してしまっているものです。反対に女性が写真で見て「超イケメン」である男性と初対面する場合でも同じことでしょう。

それが、実際に会ってみると、想定年齢より10歳は上で、外見も写真の雰囲気とまったく違う・・という事態がある、と。写真屋さんの快心の、「修正プロフィール写真」でも、それがどのような効果をもたらすのか、ということは良く吟味する必要があるでしょう。

人と会う時に、「落胆」から始まるというのは、あまり印象の良い出会いとは言えません。
もちろん、自分の写真を提示するというのは、自分の宣伝活動ですから、実年齢より老けて見えるようにする必要はないでしょう。
スタジオでライティングして、身綺麗にして姿勢良く撮影すれば、5歳くらい若く見えるものです。その程度なら、人から見ても、自己アピールとして違和感がないですが、10歳以上若く見えるように修正などを重ねていくのは、自分では、秘めた?願望を達成出来たとしても、他人から見れば、「過剰な若づくり」に見えるだけです。

写真を見た人と実際に会うことなく、まったくバーチャルな付き合いだけ、というなら気にしなくて良いですが、それなら、20年前の写真を使用しても問題ないということになってしまいます。

きちんとしたプロフィール写真を手にするには

アナログ時代の修正は、肌のシワを目立たなくしたり、頭部の地肌を見えなくしたり、と言った程度でした。しかし、今では技術的になんでも可能になってしまったため、客に気にいられようと、技術を駆使するあまり、「過剰に目標を達成した写真」が氾濫するようになってしまいました。

そういう状況ですので、「自分の願望の達成」より、「自分が客や相手にどう見られたいのか」を念頭に、自分が写真の写りや修正を制御していくことが大切です。自分一人で欲望を達成するより、人からきちんと認識されることがプロフィール写真の目的なのですから。
そのためには、「自分の持つイメージ」を、写真屋や修正する人にしっかり伝えることが必要です。

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